最近の個人的沸騰ワードが「ワーキングメモリー」なのですが、そのきっかけになった本と関連して読んだ本について最近noteにまとめました。ここでは、その内容をギュッと凝縮してみたいと思います。
会話をスムーズに運ぶには、相手の言ったこと(情報)を頭に入れ、理解し、それに見合った受け答えをする必要がありますよね。その一連の流れに関係してくるのが「ワーキングメモリー」と呼ばれる私達の能力です。ワーキングメモリーは、作業記憶、作動記憶または短期記憶とも呼ばれています。このワーキングメモリーはさらに「視覚的」「聴覚的」と分けられ、会話においては特にも「聴覚的ワーキングメモリー」が関わってきます。目ではなく耳から得た情報をいかに脳内で処理できるか、ということです。
そのワーキングメモリーは、一度にたくさんの情報を得てしまうといっぱいになってしまってうまく働きません。あれもこれも気になってしまい、結果的に1つの物事を完了できなくなってしまいます。
では、あれもこれも気になってしまう状態、一度にたくさんの情報が入ってくる状態とは何なのか。そこに大きく関わってくるのが、スマホです。スマホは手軽に操作できるIT機器ですが、それを介して見るネット情報には必ずと言っていいほど関連サイトへのリンクや個々の興味関心に合わせた広告などがあふれていますよね。これを気の向くままに追い求めてしまうと、脳内にはドーパミンという物質がずっと放出された状態となります。
そしてこのドーパミンの過剰放出が、集中力の低下を招いているのです。集中力の低下は、脳内に入ってきた情報を長期記憶として留めることを阻害します。記憶力に影響する、ということです。
というわけで、スマホの使い過ぎ(ネット情報の追い求めすぎ)は私達の脳の機能低下を招き、学習効率を悪くする恐れがあることが分かりました。
では、このネット社会の今、どのようにすれば私たちの脳を良いコンディションに整えることができるのでしょうか。
まずはスマホの利用の仕方を見直すことが大切です。私は仕事・学習を含めて1日6~7時間スマホを使う日々を送っていました。そこで、『スマホ脳』の著者であるアンデシュ・ハンセン氏が提唱するアドバイスに従ってまずは2つのことを実践してみました。
①スマホを目覚まし時計にするのをやめる。
②スマホの表示をグレイスケール(モノクロ)にする。
①は、それだけで起き抜けに通知チェックをすることがなくなりますので、使用時間の削減につながっています。
②は、ドーパミン放出量の抑制が期待できるとのことですが、何より目に優しい感じがします。
本当であればSNSアプリはアンインストールし、すべてPCから利用することが理想のようですが、さすがにそれは現在の私には不便すぎるので保留です。
そして、「運動」です。運動はどんなものであっても脳の働きを良くするとのことです。しかも「脳のため」だけであれば週に2時間程度の運動で十分とか。『医師のつくった「頭の良さ」テスト 認知特性から見た6つのパターン』の著者である本田真美氏によると、人間が能力を発揮するのには順番があるけれど、その根底にあるのは全身状態だそうです。つまり、健康であること。そのためにも運動習慣は大切ですよね。
私は元々運動があまり好きではないので、つい他のことに時間を優先してしまいがちです。でも「それがワーキングメモリーの弱さの一因かもしれない」と思うことが私の運動への動機づけになっています。こちらも本当なら心拍数の上がるような運動が好ましいようですが、まずはできることから…と考え、意識して身体を動かす時間を増やすようにしています。(このあいまいな書き方がちゃんとした運動はしていないことを表していますね💦要改善)
他にも脳のためにできる生活習慣はいろいろあると思いますが、まずは「ネットとの付き合い方」と「運動習慣」の改善に取り組むことが、学ぶための脳のコンディションづくりになると思います。
スマホ時間の長さや運動習慣の乏しさ、または集中力の低下など何か思い当たる節のある方のご参考になればうれしいです。よろしければ、note記事もご一読ください。
参考図書 『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン著 久山葉子訳(新潮新書)
『医師のつくった「頭の良さ」テスト 認知特性から見た6つのパターン』本田真美著(光文社新書)