「厳しい」を英語で言いたい時【言葉の使い分け】

「厳しい先生」「厳しいルール」「厳しい局面」「厳しい冬」・・・日本語だと怖さも毅然とした感じも大変さも「厳しい」で表せますが、英語だとそういうわけにはいきません。みなさんは「厳しい」を表す英語、どのくらい知っていますか?

こんにちは。英語講師・英語学習コーチのHirokoです。「その先の英語学習が楽しくなる!」をモットーに、英語をがんばりたいみなさんのお手伝いをしています。

前回に引き続き、先日の英語学習会の内容をお届けします。英語学習会では、同じ日本語に訳されることが多いけれども実はニュアンスに違いがある言葉を取り上げました。今回は「厳しい」を英語で言いたい時の使い分けがテーマです。

strict budget と tight budget

「今月は予算が厳しいな〜」ということを英語で表したい時、どちらが自分の気持ちをより適切に相手に伝えられるでしょうか?

  1. I’m on a strict budget this month.
  2. I’m on a tight budget this month.

この場合、” I need to live on a tight budget!” と言えば、お金のやりくりに苦労しながら生活しなければならない様子が伝わります。”tight”は衣服などがぴったり合っていて、緩みのないイメージ。この「緩みがない」というところが他の「厳しい」を表す英語との違いを示すポイントになると思います。

このイラストも「予算がとても厳しいので頭を抱えている」と言いたいならば、”He is holding his head in his hands because of the tight budget.” ということができます。

でも実は、”strict budget”という言い方もできるんですよね。先日の英語学習会でネイティブスピーカーの講師から教えてもらったことをまとめてみると、以下のようになります。

  • tight budget : 予算が限られていて、その中でやりくりしなければならない感じ。
  • strict budget: 食費は○円、日用品は○円と、きっちり計画された予算

つまり、予算を決める段階できちんと項目別に予算立てをした場合は”I set a stcirt budget.” と言うことができます。それに対して、使えるお金が限られていることに焦点を当てたい時には”I need to live on a tight budget!”.と表現することができます。

みなさんは、毎月のやりくりをどの程度しっかり管理されていますか?支出項目ごとに予算を決めていますか?私は予算を立てることは好きですが、それを守れずに最終的に赤字に転落することが多いです。予算の立て方から見直す必要がありますね^^;

「予算を立てる時にまずすべきこと」としてBANK OF AMERICAのサイトで以下の記事を見つけました。比較的平易な英語で書かれていると思いますので、ご興味ある方は読んでみてくださいね。

Creating a Budget (新しいタブが開きます)

tough / harsh / severe で「厳しい冬」を表す

 今回の英語学習会は事前課題を配付しており、その中で1つ英作文をしていただきました。それが、こちらです。

「冬は厳しいけれど、東北が大好きです」 

そして頂いた回答の一部がこちら。

  • I love Tohoku despite the harsh winters. 
  • Though winter is severe, I love Tohoku.
  • I love Tohoku area even though it’s tough in winter. 

ネイティブスピーカーの講師に確認したところ、どれでもいわゆる「厳しい冬」という状況は伝わるそうです。

では、それぞれのニュアンスの違いはどこにあるのでしょうか?いくつか例文を挙げてみます。(例文は、Sentence Dictionary online という文検索サイトより引用しています。)

  • His injuries were quite severe.
    (彼の傷はかなり深刻だった)
  • Parking near the school causes severe traffic congestion.
    (その学校の近くに駐めることは深刻な交通渋滞を引き起こす)
  • It was a tough decision to make.
    (それは大変な決断だった)
  • Things were pretty tough at first.
    (物事は最初はかなり大変だった)
  • The minister received some harsh criticism.
    (その市長はいくらかの手厳しい批判を受け取った)
  • He regretted his harsh words.
    (彼は自分が言った辛辣な言葉を後悔した)

いかがでしょうか?

severeが事の深刻さを表すのに対し、toughは人が感じる困難さ、harshは人が受け取る手厳しさ、という違いを感じることができます。これらを自在に状況や気持ちに合わせて使えたらもう、上級者ですね。

Tobira English learning clubの英語学習会は、このような言葉の深掘りをテーマにしています。

次回は11月10日(水)10時から開催の予定です。Zoomですので、どこにお住まいでもご参加いただけます。無料です。

お問い合わせは公式LINEまたは「お問い合わせフォーム」よりお気軽にどうぞ。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!